国際化
■ [Programming] I18N
普通、国際化といえば、日本人が英語や中国語を操って、商談をまとめたり、学会発表したりすることを指している。でも、プログラムの世界で、国際化というと、逆になってしまう。英語じゃなくて、各国の言葉を使えるようになることだ。
伝統的に、プログラムの国際化のことを、I18Nと呼ぶ。これは、Internationalizationという英語のIとNの間に18文字あるからだ。同様に、地域化はLocalizationでL10N,多言語化はM17Nだったりする。
多言語の技術は、本当は日本がすごく進んでいる、というかかなり苦労してきている。正確には、産業総合研究所の研究が、世界トップだということだ。 その一方で、民間の技術レベルでは、国際化や多言語は意外に浸透していない。1998年に名著「国際化プログラミング I18Nハンドブック」http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-PaloAlto/8090/ が発売されているが、それから格段の進歩を遂げたとは言いがたい状況である。
■ [経済]ソフトウエア輸出入
ところでその一方、日本のソフトウエア産業競争力も国際的には非常に弱いらしい。
http://it.jeita.or.jp/statistics/software/2000/4.html#6
2000年のソウトウェアに関するわが国の輸出入の現状をみると、輸出は90億円(対前年比96.7%)、輸入は9,189億円(同127.6%)となった。輸入は輸出の102倍となり、前年の77倍に比べ、さらに格差が広がる結果を露呈した。
JEITAの統計によると完全に輸入超過であり、輸出はほとんどないということだ。米国からの輸入の40%はOSだという。これがインドになると、
http://fpj.peopledaily.com.cn/2001/06/15/jp20010615_6470.html
2000〜2001年度の同国のコンピュータソフト輸出は前年度から55%増の62億ドルに上った。
と好調で、数年前でも輸出の62%は米国向けだ。単純に勝ち負けはいえないが、2桁も違っていれば完全に負けであろう。
■ [経済]原価低減とオフショア
出すべきか、出さざるべきか
http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20060074,00.htm
で論ぜられているように、インドへのオフショア開発によって国内の要員を大幅に削減し、原価低減を実現しているという。その結果、多くの人が職を失ったが、上級のエンジニアはより集中して研究開発を行えるという。
日本では、オフショア開発を行わなければ、コスト圧縮圧力にあがなえない状況にあると思う。しかし、まて。ソフトウエアの開発では、人の生産性のバラツキは、製造業では想像もできないほどの幅がある。2倍とか3倍ではない。1桁2桁ということもある。
私達は、今が苦しくても、生産性の高い人材育成を行うことが、将来の競争力を維持するためにも必要なのではないか?
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